Java Silver(SE17)は、Javaエンジニアを目指す上で大きなステップとなる資格です。
しかし、試験範囲が広く、何から勉強すればいいか迷う方も多いのではないでしょうか?
この記事では、公式情報に基づき、Java Silver SE17試験の出題範囲と出題傾向をわかりやすく解説します。
初めて受験する方にも役立つよう、重要なポイントを整理して紹介しているので、試験対策の第一歩にぜひ役立ててください。
Java Silverの試験概要

試験形式・試験時間・問題数
Java Silver(SE17)試験は、マークシート形式で実施されます。
画面に表示された複数の選択肢の中から、正しいものを選ぶスタイルです。
プログラムを一から書くのではなく、コードを読み、理解できているかを問う問題が中心です。
試験時間は90分、出題数は60問です。
1問あたりおよそ1分半で回答するペースが求められるため、スピーディな問題処理力が重要になります。
なお、試験中は途中退出できないため、受験前にトイレを済ませるなど体調管理を万全に整えておきましょう。
受験資格と受験料について
Java Silver(SE17)は、誰でも受験できる資格試験です。
事前に取得しなければならない資格や、特別なスキル要件などは一切ありません。
プログラミング未経験者や、これからエンジニアを目指す方も挑戦できますので、安心してください。
受験料は税込37,730円(2025年現在)です。
価格は年々変動する傾向があるため、申し込み前には必ず公式サイトで最新情報を確認しておきましょう。
SE11とSE17、バージョンによる違いはある?
Java Silver試験は、これまでにSE11版、そしてSE17版と、Javaのバージョンアップに伴って試験内容も更新されています。
現在、申し込める試験は最新バージョンのSE17版が基本です。
基本的な出題範囲(Javaの基本文法、制御構造、オブジェクト指向の基礎など)は共通していますが、バージョンごとに細かい違いもあります。
- 試験時間が短縮(SE11:180分 → SE17:90分)
- 問題数が圧縮(SE11:80問 → SE17:60問)
- 最新Java仕様(switch式、レコードクラスなど)を含む
大きな変更点は「モジュールシステム」がGoldの受験内容なりました。
公式の説明を確認できていないので推察ですが、試験時間・問題数の削減に伴う出題範囲の見直しや、Silverレベルに求める知識の再定義、新しい言語機能へのフォーカスが理由だと思われます。モジュールシステム自体はJavaの重要機能ですが、Silverでは必須とせずに上位資格で問う方針に変わった見ています。
Java Silverの出題範囲【全体像】

出題分野一覧(章立て紹介)
Java Silver(SE17)の試験では、Javaプログラミングの基礎を幅広く学んでいるかどうかが問われます。
公式に公開されている試験範囲は、大きく次の6つに分けられます。
- Javaの概要と簡単なプログラム作成
- 基本データ型と文字列の操作
- 演算子と制御構造
- クラスとインスタンスの操作
- 継承とインタフェース
- 例外処理
それぞれの分野をまんべんなく押さえることが、合格への近道です。
各出題分野の概要とポイント
Javaの概要と簡単なプログラム作成
Javaの基本構造を理解することがスタートラインです。
「public static void main」メソッドを使ったプログラムの書き方や、パッケージの使い方(import文)などが出題されます。
たとえば、「Hello, World!」と出力するだけの簡単なプログラムを、自分で書けるレベルを目指しましょう。
基本データ型と文字列の操作
int型やboolean型などの基本データ型、そして文字列(Stringクラス)の使い方を問われます。
また、SE17ではテキストブロック(複数行の文字列リテラル)や、varによる型推論も試験範囲に含まれています。
配列(一次元・二次元)や、ArrayListの使い方も押さえておきましょう。
演算子と制御構造
if文やfor文、while文などを使った条件分岐・繰り返し処理が出題されます。
新しい文法として、switch式の使い方にも注意が必要です。switch式とswitch文の異なる点を押さえておきましょう。
例えば、if文とswitch文の使い分けや、繰り返し処理内でbreakやcontinueの有無でどう動くかなど、実際にコードを書きながら理解しておくと安心です。
クラスとインスタンスの操作
クラスを設計し、インスタンス(オブジェクト)を生成して使う流れを問われます。
コンストラクタやメソッドの定義、オーバーロード(同じ名前で引数違いのメソッドを作ること)なども押さえておきましょう。
SE17から登場したレコードクラス(record)も出題範囲に入っています。
レコードクラスは、「データを持つだけのシンプルなクラス」を簡単に作れる新しい仕組みです。
継承とインタフェース
オブジェクト指向の柱となる、継承やインタフェースの仕組みを理解しておく必要があります。
- スーパークラス(親クラス)とサブクラス(子クラス)の関係
- メソッドのオーバーライド
- インタフェースの実装とデフォルトメソッド
また、SE17ではsealedクラス(シールクラス)も新たに試験範囲に追加されています。
シールクラスは、どのクラスが継承できるかを明示的に制限できる仕組みです。
例外処理
プログラムがエラーで止まらないようにするための例外処理についても問われます。
try-catch文や、try-with-resources文(リソースの自動解放機能)などを使ったエラーハンドリングの基本を押さえましょう。
また、チェック例外と非チェック例外の違いや、カスタム例外(自分で例外クラスを作成する方法)も理解しておく必要があります。
Java Silver試験の出題傾向と対策ポイント

出題パターンの特徴
コード読解型の問題が中心
Java Silver(SE17)試験では、提示されたコードを読み、動作や結果を正しく理解する力が問われる問題が中心です。
選択肢から正しいコードや動作を選ぶ形式が大半を占めています。
一部では、コードの空欄に適切な文法や処理を補う穴埋め問題も出題されますが、主な試験対策はコード全体を読み解く力を養うことに重点を置くべきです。
普段から、「このコードはどう動くか?」「エラーになる箇所はないか?」を意識しながら練習すると、本番でも柔軟に対応できるでしょう。
正確な文法知識が問われる
細かい文法ミスを見抜く問題も頻出します。
たとえば、「staticメソッドにインスタンス変数を直接参照させようとする」「オーバーライドとオーバーロードを混同する」など、基本的な文法理解のあいまいさが失点につながります。
特に注意したいのは、型の違い(intとIntegerなど)、アクセス修飾子(private, protected, public)の正しい使い方です。
普段「何となく動いているから」と見逃しているコードも、試験では正確さが問われることを意識しましょう。
試験対策のポイント
参考書・問題集の選び方(黒本・紫本など)
試験対策には、信頼できる参考書や問題集を活用することが近道です。
- 紫本(オラクル認定資格教科書 Javaプログラマ Silver SE17):試験範囲を体系的に学べる公式テキスト
- 黒本(徹底攻略 Java SE 17 Silver 問題集):実戦形式の問題演習に最適な問題集
よく「Java Silver 黒本だけで受かった」という声もありますが、初心者の方は紫本で理解を固めてから黒本に取り組む流れをおすすめします。
いきなり問題集だけに挑むと、基礎があやふやなまま苦戦するリスクが高まります。
模擬試験の活用方法
実力を測るには、模擬試験の活用が欠かせません。
「Java Silver 過去問道場」などの無料オンラインツールを使うと、本番に近い形式で練習ができます。
特に、制限時間を設定して解く練習をしておくと、本番の時間配分にも慣れることができます。
実際の試験では、最初から難問に時間をかけすぎないことも大切です。
1問にこだわりすぎず、わからない問題は飛ばしてまず全問に目を通すことを意識しましょう。
時間配分の練習
Java Silver(SE17)の試験では、90分間で60問を解く必要があります。
つまり、1問あたりおよそ1分半以内で解答するペースが求められます。
普段から模擬試験を利用して、時間内に全問解答できるように練習しておくことが非常に重要です。
特に本番では緊張してペースが乱れやすいため、模試段階で時間感覚を体に染み込ませる意識を持ちましょう。
出題範囲を把握したら、次は効率的な学習ステップを押さえましょう!

まとめ
Java Silver SE17試験では、基本文法からオブジェクト指向、例外処理まで幅広いスキルが求められます。
試験範囲をまんべんなく押さえ、正確なコード読解力を身につけることが合格への近道です。
今回紹介した出題傾向や対策ポイントを参考に、無理なく着実に学習を進めていきましょう。
参考書と問題集を活用し、ポイントを押さえた学習をすれば、独学でも十分に合格を目指せます。
自分のペースで着実に準備を進め、自信を持って試験に臨んでください!
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